こんにちは。
熊本で植物や人生を豊かにするもののセレクトショップ運営しているLIAの店主です。
今回は、過去にも何度か取り上げてきた実生について魅力をお伝えできればと思います。
1. 実生とは何か?
実生とは、種子から新しい植物を育てる方法です。
1-1. 実生の方法と手順
以下の内容が一般的な実生の方法と手順になります。
1.種子の入手: まずは種子を入手します。種子を入手するには以下のような方法があります。
- 販売店からの購入 ※おすすめ
- 自分で育ててる植物から採取する
- 海外から輸入して入手する
おすすめの国内の販売店から購入することです。ネットでも販売しているところは多くお気に入りの植物の種子を探して購入してみましょう!!
amazonでも、珍しい植物の種子を入手することができるのでチェックしてみて下さい。
以下はパキポディウムグラキリスの種子です!
2.シードトレイの準備: プラスチックのシードトレイやポットを準備し、排水穴を確保します。また、培養土を用意し、消毒することで病原菌の侵入を防ぎます。100均などでも揃えれるので探してみて下さい。
3.種子の播種: シードトレイの培養土に種子を均等に播種します。種子の大きさや要件に応じて、浅く播種するか覆土するかを判断します。
4.水やりと保湿: 播種後、水やりを行い、培養土を適度に湿らせます。保湿性の高いカバーを使用することで水分の蒸発を防ぎます。腰水管理がおすすめです。
5.適切な環境条件を揃える: 種子の発芽には適切な温度と光が必要です。適切な温度と光条件を提供するため、保温マットや人工光源を使用することがあります。ちなみに私は以下の商品を使って光は確保しています。
6.成長と植替: 種子が発芽し、株が成長してきたら、適切な時期に個別のポットに移植します。
2. 実生のメリットとデメリット
2-1. 実生のメリット
・遺伝的多様性: 実生は親植物の遺伝情報を受け継ぎますので、遺伝的多様性が確保されます。これにより、強い植物や自分のお気に入りの植物から種子を取ることによって親植物の特徴を受け継ぐ可能性があります。
・費用効果: 実生は比較的低コストで行うことができます。種子は比較的入手しやすく、当店でも取り扱っているような数万円するような株を自分で育てることができます。
・自然な成長: 自然な成長プロセスを経験するため、成長がより自然で健康的な植物を育生することができます。
2-2. 実生のデメリット
・成長の遅さ: 実生は種子からの成長プロセスを経るため、成長には時間がかかることがあります。販売店で販売しているようなサイズになるにはかなりの時間を要します。
・不確実性: 実生では種子から育てるため、同じ種子でも発芽率や成長状況が異なる場合があります。また、遺伝的なバリエーションもあるため、メリットで挙げたお気に入りの植物から取れた種子でも望んだ特徴を持つ植物が得られない可能性もあります。
・環境への依存: 実生は環境要件に敏感です。適切な温度、湿度、光量などの環境条件を提供する必要があります。特に厳しい気候や特殊な条件下では、実生が成功することが難しい場合があります。
3. 実生の育て方と管理
3-1. 実生のよくある問題点
・発芽の遅さ: 種子の発芽に時間がかかる場合があります。これは種子の特性や環境条件によるものです。私の経験では、全然発芽せずに、諦めて放置していた種子からある日、芽が出たなんて経験もあります。
・病害虫の発生: 実生は若く弱い状態であるため、病害虫に対する感受性が高くなります。根腐れ、カビ、害虫の被害などが起こる可能性があります。
3-2. 実生の問題点の解決策
・発芽促進: 発芽を促進するために、種子に適切な温度と湿度を提供します。また、種子の浸漬や前処理などを行うことで、発芽率を向上させることもあります。私は、以下のメネデールを使ったり、場合によっては、種子に少しだけ切れ目を入れて発芽を促進しています。
・病害虫対策: 定期的な観察と予防策の実施が重要です。適切な消毒や防除方法を選択し、環境の清潔さを保つことで病害虫の発生を防ぐことができます。腰水で管理をする場合には、毎日水を入れ替えてあげることで環境を清潔に保ちます。
3-3. 実生における注意点と注意すべきポイント
・適切な水やり: 実生は水分管理が重要です。適度な水やりを行い、土壌が乾燥しすぎないように注意しましょう。過湿や過乾燥は実生の健康に影響を与えます。私は、実生の初期段階では腰水管理をすることをおすすめします。
・適切な光量: 光合成に必要な適切な光量を確保するため、実生に適した明るい場所を選びましょう。直射日光に当てる場合は、強い日差しを避けるために遮光ネットやカーテンなどを使用することも考慮してください。室内管理で植物育成用のLEDが設置可能な場所でしたら安定して光量を確保できるLEDライトを使用することをおススメします。
・適切な栄養供給: 実生の成長には適切な栄養が必要です。培養土や肥料を選ぶ際には、実生に適した栄養バランスを考慮しましょう。初期の成長段階では窒素が重要ですが、過剰な窒素は害を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
まとめ
1.実生の方法と手順
- 種子の入手: 成熟した種子を入手します。販売店で購入するのがおすすめ!!!
- 種子の処理: 種子に必要な処理(浸漬や切り傷の入れ方など)を行います。
- 種子の播種: 適切な培養土に種子をまきます。
- 環境条件の管理: 適切な温度、湿度、光量などの環境条件を提供します。
2.実生のメリット
- 種の保存: 実生によって新たな植物を育てることで、種の保存や増殖が可能です。
- 個体差の発現: 実生では遺伝的なバリエーションが現れ、望んだ特徴を持つ植物が得られる可能性があります。
3.実生のデメリット
- 時間と忍耐が必要: 実生は成長に時間がかかるため、根気と忍耐が必要です。
- 不確実性: 発芽率や成長状況には不確実性があり、望んだ特徴を持つ植物が得られない場合もあります。
4.実生の育て方と管理
- よくある問題点:発芽の遅さや病害虫の発生などがあります。
- 問題点の解決策:発芽促進のための適切な温度と湿度の提供、病害虫対策の実施が重要です。
- 注意点とポイント:適切な水やり、適切な光量、適切な温度、適切な栄養供給などに注意し、定期的な管理とケアを行いましょう。
実生は植物を育てる方法の一つであり、種子から成長させる喜びや新たな植物の発見を体験できます。適切な手順と管理を行いながら、実生を楽しんでください。では、良い一日を。最後に少しだけQ&A書いときます。
Q&A
- 実生とは何ですか?
- 実生とは、種子を発芽させて植物を育てる方法です。種子から成長させることで新しい植物を得ることができます。
- 実生を行うために必要な材料や道具はありますか?
- 実生を行うためには、種子、培養土、プランター、ラベル、水、光源などが必要です。適切な培養土とプランターを用意し、種子に適切な環境を提供することが重要です。
- 実生のメリットはありますか?
- 実生のメリットとして、種の保存や増殖が可能であること、個体差の発現により望んだ特徴を持つ植物が得られる可能性があることが挙げられます。
- 実生のデメリットはありますか?
- 実生のデメリットとして、時間と忍耐が必要であること、発芽率や成長状況に不確実性があることが挙げられます。
- 実生の育て方にはどのようなポイントがありますか?
- 実生の育て方には以下のポイントがあります:
- 適切な環境条件の提供(温度、湿度、光量など)
- 適切な水やりと排水の確保
- 適切な栄養供給
- 定期的な管理とケア(摘葉、剪定、病害虫対策など)
- 実生の育て方には以下のポイントがあります:
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